服部商店が皆様に知ってほしいこと
初めに
毎度ありがとうございます、服部商店です。
当Webサイトでたくさんのお客様と出会い、そして、支えていただいていることに感謝申し上げます。
当Webサイトを訪れて、お買いものをされるお客様は、年々増え続けています。
今まで経験のない忙しさに、感謝しながら、日々の仕事をしています。
お電話とメールだけのやり取りで、私どもを信頼して、木材を買っていただいているお客様方には、感謝してもしきれない思いがあります。
遠方のお客様など、直接お会いしてお話することは難しいため、服部商店が今考えていることを伝えたく、このページを作りました。
お忙しいとは存じますが、一読いただければありがたいです。
木材の価格高騰について
ここ数年、一部の広葉樹において、価格の高騰が続いています。
例えば、ナラ材
服部商店で丸太を仕入れて製材しているナラ材は、日本産とロシア産です。
日本産については、元々の蓄積量が少ない事もあり、流通量自体が少なくなって、入手が難しくなっています。
ロシア産は、ナラ材がワシントン条約の希少樹種に認定された為に、ロシアからの輸出規制がかかり、ロシア産のナラ材の入手自体が難しくなっている状態です。
ナラ材は、流通量の減少に反比例して、人気が高まっており、丸太の価格が急激に高騰しています。
例えば、ウォールナット
今までウォールナットの産地で、伐採に従事していた人材を、高い給料のシェールガスの採掘に奪われた事による人手不足が原因の産出量の減少…
アメリカのウォールナットの産地の自然災害の影響による産出量の、更なる減少…
ウォールナットの過剰な人気が招く、数少ない丸太の争奪戦…
そして、ウォールナットの丸太の価格も高騰しています。
元々、ウォールナットは蓄積量の少ない樹種ですし、シェールガスの動向次第ではありますが、この価格の高騰は、簡単には収まらないと思われます。
タモ材や、その他の全ての広葉樹も、間接的にその影響を避けられません。
価格高騰がもたらす懸念
いくら人気のある木材であっても、買える木材の価格帯には「限界」があります。
よほど金銭的に余裕のあるお客様以外は、「限界」を超えてまでは買えないのです。
「限界」を超えた木材は、一部のユーザー様だけの特殊な商品となり…
いずれは、流通の主役から外れてしまいます。
服部商店で現在扱っている商品を例に取ると「ミャンマー産のチーク材」がそれにあたります。
服部商店は一次メーカーですので、その「限界」を先に見極めて、買える木材を新しく提案すべき立場にあります。
新しい商品の模索
「ミャンマー産のチーク材」には、代替え品が存在しません。
アフリカ産の「アサメラ」をチーク材の代替え品として販売している業者があるようですが、アサメラは色が似ているだけで、油分が無く、耐水性がないので、代用品にはなりません。
では、「ナラ材」の代用品も無いのでしょうか?
「ナラ材」の話をする時に、引き合いに出される樹種が、「ホワイトオーク」です。
その昔、アメリカでは、ホワイトオークの代替え品として「日本の楢」を輸入して利用していました。
「日本の楢」は品質が良く、ホワイトオークの代替え品として、とても重宝されたそうです。
そして今、流通の逆転が起ころうとしています。
ホワイトオークは、楢の代替え品に成り得るのか?
その答えの検証が必要となっています。
今、服部商店で販売しているホワイトオークは、全てアメリカ現地挽きの輸入材です。今までは楢の丸太が手に入っていたので、ホワイトオークの丸太を入手しようとは考えていませんでした。しかしながら、ホワイトオークの丸太を入手しなくてはいけない状況が迫っています。
日本とアメリカでは、木材に対する、考え方の根本が違うので、製材方法や乾燥方法など全てが違います。
ホワイトオークの丸太をアメリカで直接買い付けて輸入し、服部商店の工場で(丸太の製材~乾燥~製品化)までの一連の行程を管理すれば、楢の代替え品として、日本のユーザーに認めていただける「ホワイトオーク」を製品化できるのではないだろうか…。
2014年12月末
我々は、アメリカに向かいました。
アメリカ直輸入
日本で入手が難しくなっている「ウォールナットの丸太」と「楢」の代替え品としての期待が高まる「ホワイトオークの丸太」をアメリカで直接買い付けてきました。
丸太のアメリカ直輸入です。
我々は、新しい仕入れルートの「一つ目のルート」の確保に成功しました。
アメリカはとてつもなく広く、木材の産地も広範囲に点在しています。
新しい仕入れルートの確保は「一つ目」、まだ始まったばかりです。
2ヶ月後 2015年2月26日
「ホワイトオークの丸太」が、この工場にやってきました。
これから「ホワイトオークの丸太」の製材が始まります。
「日本人が好む木取り」を意識して製材し、「日本の風」で乾燥させるホワイトオークです。
どのような仕上りになるのか、不安な気持ちもありますが、経験を生かし、現地挽きの輸入材とは、グレードの違う「服部商店のホワイトオーク」を送り出す予定です。
「服部商店のホワイトオーク」を日本のユーザー様に認めていただけるかは、これからが勝負ですが、新しい一歩は踏み出せたと思います。
「服部商店が製品化したホワイトオーク」は、このWebサイトで公開いたします。
遂に 販売開始
2015年3月10日
このページを公開してから、多くの反響をいただきました。
貴重な御意見や御感想をいただいた皆様、本当にありがとうございました。
自社工場製材「服部ホワイトオーク」の販売を開始いたしました。
今後とも、服部商店をよろしくお願いいたします。