服部新聞 平成29年5月10日 132号

木曽出張

木曽出張

昨年の10月から半年ぶりに長野県に木曽ヒノキの製材品の仕入れに4月21日~22日の二日間のスケジュールで出かけて来ました。

木曽ヒノキ(天然)と一般に呼ばれている木曽谷(長野県側・岐阜県側の裏木曽は除く)から生産される天然原木の総数量は年間たった700M3しか有りませんと中部森林管理局の局長が木曽管材協同組合のご挨拶で述べられていました。この700M3の数字が意味しているのは、何でしょう。
供給が超縮小したマーケットでも、多少の価格上昇は有りますが過不足感が無く、静かに流通しているのは、木の価値が天然木曽ヒノキにあっても、国内の消費マーケットから見ればごく一部の仏像彫刻を除けば他に幾らでも代替材が存在している証拠では有りませんか。
木曽ヒノキがどういう時間経過で今の様な市場規模になったかは、私は全く知りません。確かに大学卒業後3年3ヶ月日本で一番大きい複式市場の浜問屋で、木曽ヒノキに携わっていましたが、それは35年以上昔のことで有りますので、木曽ヒノキの供給が何時頃から減りだしたのかは、全く承知していませんが、恐らく北海道産広葉樹と良く似た順を踏んで現在の需給バランスになったと思います。
北海道も木曽谷も共通する事が有ります。それは優良材が枯渇している事と少し材質の悪い材の供給は有る程度継続出来る森林の状況に有ることです。北海道の広葉樹の供給は品質の落ちる二次林もしくは三次林が大半を占めています。
一方木曽谷は、人工林のヒノキ『木曽谷産なので木曽ヒノキと呼んでも良いが、一般に木曽ヒノキは天然木曽ヒノキを指し示している』が主体になっています。そういう劇的な変化に伴い木曽の三羽烏と呼ばれた天然木曽ヒノキの製材工場『東洋林工は倒産し、中村木材工業所も廃業し、残っているのは、製材原料の主力を天然から人工に変えた池田木材だけです。』も北海道の製材工場同様激減したのです。それだけ減った天然木曽ヒノキ製材品を買い付けに来ている業者は、ごく一部の方を除けば材木業者ばかりです。私も一緒の材木業者ですが、関が原を挟んで関西と関東の材木業界の体質の大きな違いが一つ有ります。それは名古屋以東の複式・単式市場関係者が今でも力を持っている所です。多くの関西の材木関係者は市場関係者は少ないです。市場関係者は1社だけです。この構造は関西の方がより流通の簡素化が進んでいるのか、それとも関東の業者の方が力があるのかだと思います。いずれにせよ天然木曽ヒノキは、各材木屋の主力商品ではなく、いわゆる客寄せ商品になっているのが現状だと考えています。
小生は木曽ヒノキの位置づけを下記の様に考えています。関西特に神戸地区が、再生医療の世界的なシリコンバレー的な存在にしようとする国の計画があることです。それは外国人及び外国企業が神戸地区に進出します。すると外国人が利用出来る高級マンションと高級ホテルが出来ます。彼等は英語になりつつある和食を多く食すると予想できます。和食の店作り=木曽ヒノキの需要と言う極端な考え方は危険ですが、木曽ヒノキ材が使われるのではないかと想像しています。
以前は関西は木曽ヒノキを多く消費する市場では有りませんでした。和食関係の店作りには木曽ヒノキより大系原木が多く価格も少し安い北アメリカ産の米ヒノキを多く使っていましたが、現在は伐採も輸出も禁止されています。と言う事は、日本産の天然ヒノキと・天然木曽ヒノキが高級店の和食のカウンターに使用されるではないかと想像しています。勿論全ての和食関係者のお店が値段の高いカウンター材を使えるとは思っていませんが、米ヒノキの無い大阪の市場から、考えると昔よりは木曽ヒノキを使うのではないかと想像しています。
少しずつヒノキを勉強し、在庫のラインナップの一つに木曽ヒノキを育てて行きたいと考えています。

新しい服部商店のホームページご紹介

第5代目のホームページを製作しました。今回は完全スマートフォン対応ページを作成しようと計画を立てたので自社での製作を諦め外部の業者にお願い致しました。

旧ホームページ

旧ホームページ

日本人の多くは現在の大変忙しい日常生活をされていると思います。その方々の多くは、ガラ系携帯では無く、スマートフォンをご使用している方が70%以上占めているだろうと思います。その中に有って電車・航空機等の公共交通機関で移動されている国民の方々の多くが、年中ネットに接続されているのではないでしょうか。
インターネットは人間の行動を全く新しい境地に変化させようとしています。自動車メーカーのみならず色んな業界が開発を進めている自動運転もインターネットが新しい段階に入ろうとしているのだと考えています。
一年先のインターネットの状況がどんな形に推移して人間の生活の何処を変えようとしているのかを予想する事は不可能ですし、又予測した事柄が仮に当たっていたとしてもその変化に柔軟に対応しない限り我々が享受出来る便益は、我々の生活を豊かにしないのではないかと考えています。

ところでグーグルの検索のアルゴリズムが今年の秋口からディープランニング『人工知能』に代わると言うショッキングなニュースも有り、大急ぎで全く新しいページを構築しなければ、世の中の流れに追いつかず流されてしまうのではないかとの危機感から全く新しい構造のホームページ制作を考えました。
古いページから新しいページに切り替える5月9日から数日間御客様への対応が上手く行かない事も考えられますので十二分に準備をしますが、何分ご迷惑をかけないようにします。

服部新聞を書いているのが4月末です。私も新しいページを100%把握していません。又古いページはインターネットに表示させないようにしますので、左の古いページはもう見れなくなります。

木曽谷と北海道の4月末

木曽谷と北海道の4月末

木曽地方は我々都市部と違い梅とサクラとツツジの3つの色鮮やかな花が一斉に咲くのだと現地の女性に教えて頂きました。右の写真は馬篭塾の近所を通った時撮影しました。関西にない美しさに心を打たれました。
3つの花を見に来られた大勢の観光客の方達とは、撮影時間が違うために出会いませんでしたが、『綺麗です。美しいです。』声が聞こえそうな景色でした。

木曽谷と北海道の風景

左の上の写真は3月末です。降雪は終わっていましたが、雪が畑・田んぼを覆いつくしています。
右の上の写真は4月末です。上記とは撮影場所が違いますが、雪が全く無くなっています。写真では気温は表現出来ないので、上が摂氏プラス4度位です。下記はプラス15度です。
北海道も木曽谷同様、季節が関西と違い一斉にやってきます。ゴールデンウィーク明けにやってきます。

ホワイトオーク材と国内産ナラ及びロシア産ナラの情報

本年度のアメリカ広葉樹を総括する時に、他の産地の広葉樹原料の動きを述べると、アメリカ広葉樹をご使用する事を進めるのか理解して頂けると思います。
国内産広葉樹のナラ材の良質材は昨年の秋から超高値を付けていました。当初は私もしばらくすれば価格は落ち着くと考えて来ましたが、最終的には1年間を通して下がることは有りませんでした。
その理由を私なりに整理して下記に書きます。

  1. 国内産優良材ナラは資源が枯渇している状況が私の想像以上だった。
  2. 結果的に輸入されたロシア産ナラ材は昨年比70%以上減った。(理由は解りませんが、タモが多くナラが少ない森だったのか)
  3. ホワイトオーク材は秋口から価格は昨年より上昇していた。本来は同材も春が近づくと価格は下がるのですが、昨年から続く暖冬の為に特に優良材の出材が少なかった為に全く下がらなかった。

木材は相場商品です。私が買いつけている場所は最も森林に近いです。
服部商店の今年から来年度にかけて皆様に提供出来るホワイトオーク材はウイスコンシン→WI・オハイオ→OH・バージニア→VAの3つの産地の材です。全ての板に産地表示(州別表示を施しています。それぞれ特徴が『木味=色・価格差もかなり有ります。』有ります。
3つの産地材全てが本物のホワイトオーク材ですが、価格差は、大きいです。どこの産地が良い等の判断は材木屋の価値判断です。乾燥が出来、御客様に販売する時に3つの産地の板を各1枚ずつプレナ掛けしてから販売します。服部商店が言う価格差が本当に正しいか、否かを皆様に価値判断をお願いします。
宜しくお願いします。

北海道情報とアンケートのお願い

北海道旭川の木材市

4月28日に北海道・旭川(写真右)にて開催された市に、北海道に存在しない樹種が出品されていました。その樹種はカシ材(写真下)です。材木業界においては取り立てて問題のないようですが、他業界特に食品業界の場合、ユーザー様はどんな一言を口にするでしょうか。
それ位大した問題ではないと思われる方と問題だなと言われる方に分かれると思いますが、今回は善悪の判断は別紙のアンケート用紙を用意していますので皆様にお聞きしたいと思います。なお同現物を小生は買い付けしました。服部商店はこの材の乾燥後販売時の産地表示を本州産『知人の市関係者に本州産と聞いています』とします。

原木が出品

展示場所は2箇所に分かれていて2,400M3の原木が出品されていました。

北海道・陸別産のカツラ材

上の写真は北海道・陸別産のカツラ材『左が長さ2.4メーター直径70センチ・右が長さ6.4メーター直径52センチ』です。今月の北海道情報で取り上げるのは勿論小生が買い付けましたと言う事ですが、同市に出品されている材の殆どの産地表示が正しく行なわれている証拠でも有ります。
小生が問題提示している理由は表示の問題が正しいのかどうかと言う問題ではなくモラルは必要なのか、否かと言う事です。服部商店は全木連が主催するFIPC(木材表示推進協議会・国立競技場の木工事をする予定の岡山県の銘建工業も入会しています。)に入会しています。同組織の推薦する模範表示は、カシ材は○○県、カツラ材は北海道です。
木を知っていると言う事は産地を誤魔化さないと言う事も兼ねています。この技術も服部商店の能力の一つだと考えています。

FAX:072-422-8577
メール:info@hattoriwood.co.jp

産地表示についてアンケートをお願いします。

Q、木材も食品に近い(生産者・お百姓さん)表示が望ましい。(ヒノキ・スギを製材している国産材の製材工場で県表示している製品が現実に有ります。)
はい ・ いいえ

服部商店・第5代目ホームページ
完成記念セールのお知らせ

5月9日~6月30日までに総額50,000円(税・商品代金のみ)以上購入頂いた御客様に5%分のゴールド券を差し上げます。
『使用期間は7月1日~12月30日』

※注意事項
2ヵ月前に発行しました金券と同時の使用もOKです。ただし同時使用の場合のみ、現金決済をお願いします。掛けの支払いには、同時使用はご利用出来ません。

お気軽にお問い合わせください。072-438-0173受付時間 8:00-17:00 [ 土・日・祝日除く ]

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